ヴァニラ店にて

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「そう、じゃあけんくん、あんず入りハイボールお願いします。後、何か簡単なおつまみを作ってくれる?これは可能でしょ?」 にこやかに女性はけんをみた。 「了解しました。少々お待ち下さい。」 そういって注文のお酒を出したあと、けんは早速、創作料理にとりかかった。 常連客の料理はお酒と同様、毎回同じものを出すことが多い。 違った料理を出すことも久しぶりだった。 何かなにげにやる気が出て人間とはゲンキンなもので、すこしばかり嬉しくなった。 時はゆったりゆっくり過ぎていると思えるほど、のんびりとした時間が過ぎていた。 不思議なもので、この時も他にお客さんは入ってこなかった。
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