26人が本棚に入れています
本棚に追加
「さっきけんくんは、院長にこれ以上迷惑をかけたくないから断ったと言ってたけど、きっと相手はそんな風には思っていなかったと思うよ。
けんくんが愛していた人なら、院長らも同じ思いだったに違いない。
そんな時は甘えてもいいんだよ。
それよりも、きっと、けんくんがどうするのかをすごく心配しているはずだよ。
お世話になったんなら、心配をかけるものじゃないよ。
落ち着いてからでもいいから連絡をしてあげなよ。」
店長はまたやさしく微笑んでそう話してくれた。
けんは、声にならない声で返事をした。
涙が溢れてとまらなかった。
そういえば、今まで誰にも言えなかったことを全部、今日はじめて会った店長に話していた。
何故なのかそれはわからない。
不思議と安心できる空間だったからかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!