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「ルール?」
『んー…ぶっちゃけ、ほとんど記憶がない、ってことかな。』
やっと、彼女本来の目的に逢えた。
その事に安心して一息、咳払いをする。
『コホン…
「あなたみたいな戦士達は現世で死した者達です。強い力を持った者達でしたが、死したためにこの聖女様が情けを掛けられ、この「影の世界」に呼び寄せたのです。」
…えー…と、何だったかな……あ!!
「あなた達は魂の存在となり、何故己が死したかもわかっていません。もし、死んだその時の思いを強く蘇らせることができれば、あなた達は聖女の力の代行者として再び地上に復活します。」
…だったかな?』
そしてその記憶を思い出させるのがこの少女の仕事。
いかにも、説明臭い台詞を述べる蔚音の表情は達成感満載だ。
「それで?私は何をすればいい?」
至って表情を変えない、グリュンワルドは問う。
しかし、蔚音は訝しげだ。
『あれ?もっと、他に聞く事とかないの?どうして、情けを掛けたんだ、とか。影の世界って何だ、とか。こう…もうちょっと驚きとかないの?』
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