「それで?私は何をすればいい?」

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蔚音はグリュンワルドに手を出す。 「?」 『ほら、行こう?あなたの…グリュンの記憶、取り戻すんでしょう?』 「…ああ。」 グリュンワルドは、差し出された手を優しく握る。 少女の手は、温かく『人』の温もりだった。 少女は上機嫌で、青年は少しの不安と期待を抱きながら、長く細い森の小道を行く。 その道の先に茨の道が待っていようとは、 今はまだ、少しも分かってはいなかった。 それでも、少女と青年は行くだろう。 己の信ずる道と、自らの記憶を取り戻すために。
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