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あぁ。
夢の中でキミに会えた…
意識が戻る。
現実に戻される。
――時刻は夕方。日が傾いている。遠くではカラスの鳴き声。
ふと、目覚まし時計を見る。時刻は午後5時40分。
アラームは鳴ったのに気づかなかったのだろうか…
うなされていたらしい。
背中は汗で濡れていた。
誰もいない部屋。
男は立ち上がる。
そして、洋服入れにある私服を取り出し着る。
無精髭(ぶしょうひげ)が伸びている。
しかし関係ない。
部屋の片隅に置かれた作業服を取り、何も入っていないスポーツバックの中に服を入れる。
スポーツバックを持ち、男は仕事出かけるのであった。
生きていくために。
仕事をしなければ生きていけないために。
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