変わらない日々

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男は街を歩く。 夕方の街を目的地に向かって。 季節は秋。 最近は寒くなってきた。コンクリートで塗り固められた歩道にもたくさんの落ち葉が落ちている。 街を歩く男の名前は桜瀬敦史(おうせあつし)。 年齢は24歳。 田舎でも都会でもない町で、アパートで1人暮らしをしている。 実家は別の都市にあるがそう遠くない。 両親も健在だ。 身体や体格もいたって「普通」。 このご時世、フリーター生活も珍しくない。 しかし、彼の心はひどく傷がついていた。 「生きる」意味が分からなくなっていた。 すべてを捨てたい。 でも「過去」を無かった事には出来ない… 淡々と歩いているとそこは目的地。 そこはコンビニエンスストア。 ここが彼の働き場所だった。 店の中に入る自動ドアが開く。 「おはようございます」と声をかけながら男は店内に入るのであった。
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