当たって砕けろ!

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  教室を飛び出したはいいけど、正直どこに行っていいかわからなかった。 だって涼介くんと共にサボってるわけでもないし、 いつもどこにいるか教えてくれない。 でも一つだけ、一つだけ。 "俺、空好き" はにかんで僕に笑いかけて言ったことがある。 屋上のカギなんてもちろん開いてるわけないからきっと… 「中庭だ……」 そうと決めたら、中庭まで猛スピードで走って。 生徒たちの間で噂の"木の陰で隠れるベンチ"に向かった。 そこだったらどこからも見えないし、見つかりもしない。  
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