当たって砕けろ!

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  絶対にそこにいる。 何故かそんな確信を持って近づくと、 パーマを当てたキャラメル色の髪の毛が見えて、 涼介くんだと思った。 木の陰から様子を伺うと、目を瞑って座りながら眠っている。 「涼介くん!」って大声で呼んだら、逃げられてしまいそうで、静かに近寄った。 そっとそっと……。 その時。 「うわっ!」 ぎゅーっと抱きしめられた身体。 クセのついた髪の毛は首筋にあって少しくすぐったい。 「ねー…ゆうとくん」 「………」 「何でここにいんの」 「……………」 「俺、馬鹿だから期待するんだけど」  
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