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「ゆうとくん、ごめん！」
珍しく大声をあげて僕の腕を引っ張った涼介くんに、
どうしても苛々して。
「…せっかく気持ち通じたから大切にしたかったのに。」
腕を振り払って、走って出入り口まで行く。
どうしてこういう可愛くない反応しか出来ないんだろう。
嫌われちゃうよ。
それは嫌だと思えば思うほど、何故か素直になれなくて。
「ゆうとくん！」
走る僕を止めようとする
焦ったような声が聞こえてきた。
それでも足も、可愛くない口も止まってくれない。
「勝手にしろ！適当人間！」
怒りに任せて、扉を閉めた。
靴に履き替えてから、足を止められない。
今までこんなに走ったことがあるのかと思うくらいだった。
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