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悪い方向に考えれば考える程、
気分は落ちていき、どんどん悪く考えてしまう。
別れを切り出されたらどうしよう。
そこまで考えてしまう。
深く考えたくないって思っても、考えちゃうのが僕の悪いクセで。
気分転換に立ちあがって窓の外を見た。
夕日はもう大分傾いて、紫色になっていた。
少し風も出てきて、きっと制服だと少し肌寒い。
涼介くんもう家帰ったかな。
どこかふらふらしてないかな。
もしかしたら公園の猫とでも戯れてるかな。
頭に浮かぶのはやっぱり涼介くんのことだけで、別れるなんて絶対に嫌だと思った。
明日ちゃんと謝ろう。
意地張ってごめんね、ってちゃんと言おう。
今日はきっと鳴らない携帯を握りしめて窓を閉めた。
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