14人が本棚に入れています
本棚に追加
今日の任務で双夢は軽い怪我をした。一瞬のミスが原因。左腕を狙われて体制を崩した時に別の敵に狙われた。
安斎が近くにいたからよかったものの、そばに居なかったら…と思うと悲惨な結果が訪れていただろう。
「双夢はん……傷は痛むんでしょうね。これだから無茶せんように言うたのに」
「気つけたつもりやったんやけどなぁ?でも、今日はあんがとさん!!安ちゃんい~ひんかったら、俺死んどったわ」
こんな会話は日常化してしまった。いつから任務をこうやってこなしてきただろう。
ある時はお互い瀕死で
ある時は部下を失い
死の恐怖は何度も味わってきたというのに
安斎は双夢のほっぺたを、ぎゅーっとつねった。
「なにすんのや!!痛いわ」
とムッとする双夢に
「阿呆」
そういって頭をくしゃくしゃと撫でまわした。
いつまでこうしていられるのだろう……なんて考えては、すぐにそんなこと忘れようとする。
→
最初のコメントを投稿しよう!