73人が本棚に入れています
本棚に追加
今、被害者は六人にまでのぼっている。そしてこれからも犯行は続くと思われた。
被害者はすべて女性と子供だ。
世間では、弱いものを狙った卑劣な犯行だとわめいているが、弱い者を狙って当然だし、弱い者は狙われて当然だろうと僕は思っていた。
だって、弱いってそういうことだろ?
もし、三歳くらいの園児がこの連続通り魔殺人の犯人だったとしたら、強いものに立ち向かった英雄として、世間は犯人に喝采でも浴びせるのだろうか?
もし、まだ誰一人殺したことのない僕が、六人もの人間を殺したことのある連続通り魔殺人事件の犯人を殺したら、世間は僕をたたえるというのだろうか?
そんなのは気持ち悪い。まっぴらごめんだ。
最初のコメントを投稿しよう!