五章 異世界実戦チュートリアル

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味方が増えた所で行動開始。 まず優先させることは村人たちの保護。 仲間のメイジを呼びに行った盗賊達がそのまま村から逃げるということはない。 また、俺達の所へやってくる。 だがここへくる前に俺から向こうへ行く。 俺が盗賊と戦ってるその間に味方になったフードには村人達の非難を任せたい。 それと、 「君は村人を避難させてくれないか? 後コイツも頼みたい。」 そう言って両手を付きだしてケルをフードの前に突きつける。 「クゥゥ?」 「えっ…」 いきなり俺から指示をもらったことに驚くフードだが、自分を見つめるマスコット的可愛さを誇るケルを見てかなり悶えている。 本当ならケルも闘いに連れていきたい。 しかし、ケルは俺と人を殺さない約束したとはいえ、初めて魔法を相手にする俺が苦戦しないとも限らない。 そうなったらケルは俺を守ろうとして、また人を殺してしまうかもしれないからだ。 戦いにおいて連携プレーの重要さは語る必要も無いが今回は自分の力を試してみたい欲求もある。 「…でも、この仔さっき…」 ケルが人を噛み殺したのを思い出してフードは少したじろぐ。 オルメルスでは恐れられる生物なのだから多少の警戒心はあるみたいだ。 『心配はいらん。 ケルベロスはお主に噛みついたりはせんよ。』 「うぇっ!?」 突然聞こえてきた俺でもケルでもフード自身でもない声に驚いて杖を落とすフード。 「えっ、どこ、どこ!? 何か変なお爺さんの声がしたよ!?」 腕をバタバタ振り、首をキョロキョロして辺りを見回すが見えるはずもない。 『変とはなんじゃ、失敬な! ワシのことはオウ爺と呼べ!』 変と言われたことに対し、怒るじいさんだが呼び名がオウ爺とは初耳だ。 「えっと、ちょっとした事情があって説明するのもややこしいけど一応味方だから安心して。」 取り合えずじいさんが無害だとフォローをいれる。
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