48人が本棚に入れています
本棚に追加
スコルピウスにとってミーシャは邪魔だった
何故なら王族だったから
お前等3人が生まれなければ、私が王であったのに…
ミーシャが星女神の巫女だというのをスコルピウスは既に知っていた
そんな彼の脳裏を、生贄という因習がかすめた
先日の戦時は多大な犠牲を出した
あの地の守り神、ヒュドラはかなりお怒りだろう…
だったら神聖なる巫女を生贄に捧げればよい
誰も反対などせぬだろう
邪魔者も排除でき、ヒュドラの怒りも収まる
またとない好都合だ
━━━━━
神への供物 生贄という名の因習
あの時、捕まった時
こうなることは知っていた
けれど、自分が犠牲になることで周りが救われるのなら、私は犠牲になる道を選びましょう
『ごめんね、エレフ』
ミーシャは呟いた
自分が死んだ後、エレフはどのような道を歩いていくのか、ミーシャには分かっていたから
最初のコメントを投稿しよう!