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『父上……?』
何故ミーシャのことを知らないのですか?
あなたの娘ではないのですか?
オリオンがその場に佇んでいると、突如急激な痛みが背中を駆け巡った
!!?
肩を押さえながら振り向くと、そこには剣を赤く染めたスコルピオスがいた
疑問がこみ上げる
『兄上…、なぜ…?』
『殺したのは父上でなく私だ
ご苦労だったな』
…騙された?
兄上、あなたを許さない
父上、最後まで向かいあうことができなかった
ちゃんと話せばよかったのに…
今更、遅い
『す、スコルピオス様…
ど、うなさったのですか…?』
通りかかった使用人が目を見開いたまま固まった
スコルピオスの持つ剣には血
その先には先王と弓兵の将の死体
先王の背中には弓が刺さっている
『第一王子に伝えろ
オリオンが王を殺した、と』
スコルピオスは血濡れた剣を鞘に収めるとその場を去った
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