奴隷達の英雄

7/10
前へ
/77ページ
次へ
『父上……?』 何故ミーシャのことを知らないのですか? あなたの娘ではないのですか? オリオンがその場に佇んでいると、突如急激な痛みが背中を駆け巡った !!? 肩を押さえながら振り向くと、そこには剣を赤く染めたスコルピオスがいた 疑問がこみ上げる 『兄上…、なぜ…?』 『殺したのは父上でなく私だ ご苦労だったな』 …騙された? 兄上、あなたを許さない 父上、最後まで向かいあうことができなかった ちゃんと話せばよかったのに… 今更、遅い 『す、スコルピオス様… ど、うなさったのですか…?』 通りかかった使用人が目を見開いたまま固まった スコルピオスの持つ剣には血 その先には先王と弓兵の将の死体 先王の背中には弓が刺さっている 『第一王子に伝えろ オリオンが王を殺した、と』 スコルピオスは血濡れた剣を鞘に収めるとその場を去った
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加