奴隷達の英雄

8/10
前へ
/77ページ
次へ
この大逆事件は国全体を混乱に巻き込んだ アナトリア王子が、 弓兵隊長が先王を殺した… 先王の背には弓兵隊長の弓がささっていたらしい もともと殺す気でアルカディアに近づいたのか? この事件を機に、アナトリアとアルカディアの同盟は破棄され、敵対した そして、現王レオンティウスはアナトリアに宣戦布告をする 《忌みし日に生まれし子供は、不幸を招く》 その神託はあたった オリオンもまた、忌みし日に生まれし子供 そそのかされたとは言え、アルカディア先王を殺した それがきっかけとなり、アルカディアとアナトリアの戦争がはじまった 結果、オリオンは自国を破滅に導いてしまった 2国の戦争はアルカディア勝利となり終わった だが、レオンティウスは知っていた オリオンが父上を自国の利益のために殺すような子でないことを… そして、スコルピオスが王座を狙っているということを… オリオンがスコルピオス下についた時、スコルピオスが何かを企んでいるとは気づいていた だが、その事態を自分は防げなかった しかし大臣達の手前ゆえ、どんな理由があれアルカディアを裏切ったアナトリアを許すわけにはいかない 例え、スコルピオスによって仕掛けられたものだったとしても レオンティウスは目をつむった オリオンと一緒に過ごしたあの幼き日は決して忘れない
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加