運命的な出逢い

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「まぁ確かにちょこっとはめるくらいなら…」 俺は不憫な悪魔を思い出して、その言葉通り少しだけ指輪をはめてみることにした。 「おぉ…なかなかじゃないか」 俺は薬指にはめた指輪を太陽と重なるように上に上げて見てみた。 うーん、実際はめてみると、こう…なんて言うのか…すごくいい。 まるで、これをつけているだけで、自分がイケメンになってしまったのじゃないかと錯覚してしまうくらいだ。 ……自分で言ってて悲しくなってきた。 「まぁいいや…このまま交番に持ってくことに…って、なぁッ!!」 俺は指輪に目を向けた瞬間ギョッとした。いや、ゾッとしたと言ってもいい。 俺が急に大声を上げたせいで近くにいた猫がビビって逃げてしまったが、そんなことはどうでもいい! だってこんなの見たら誰だって驚いて大声だしてしまうはずだ。 純白と言っていいほどに真っ白だった指輪がいつの間にか…真っ黒に、なっちまったんたから。
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