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ここは学園の生徒が使用する寮。
べッドルーム、リビング、キッチン、バスルームがあり、随分と充実している。
そんな寮のとある一室で数人の男女が談笑していた。
「ねぇ悠貴君!今度魔力の練り方教えてよ!」
変な奴とはいえ、悠貴は持ち前のバカと明るさでクラスの人気者になっていた。
悠貴と同じクラスの女子、松浦由美子【まつうらゆみこ】がココアの入ったマグカップを片手に持ちながら悠貴に声を掛ける。
「んぁ?やだね」
「えぇ?いいでしょ?ねぇ教えてよ!」
由美子は悠貴の裾を軽く引っ張る。
しかし悠貴は由美子に向かって変顔を作る。
「クスッ!何だよその顔?」
悠貴の変顔を見てゲラゲラと笑うのは霧島章【きりしまあきら】。
しかし悠貴はその顔を崩さずに由美子を睨み続ける。
それを見た由美子はそっぽを向いてしまった。
「あ、拗ねた」
そう言うのは由美子と仲のいい川西愛【かわにしあい】。
「悠貴ぃ、あんまり由美子をからかわないでくれる?」
愛は子供っぽい由美子の面倒をよくみている。
「そんなもんは知らん」
しかし悠貴は全く聞く耳を持たず変顔のまま愛をかわす。
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