~はじまり~

6/10
前へ
/395ページ
次へ
「何だ今のは!?」 宏介が驚きの声を上げる。 「早く行かなきゃ!」 しかし紗耶は悠貴を見ながら全員を急かす。 「よし、早く行こう!」 悠貴はナイフを腰に差すと全員にホールへ行くように促す。 紗耶が使った魔法は何なのか? 宏介は疑問が残り何とも言えない気分だったが、窓が割れただけで済んだのであまり気にしないことにした。 --- 「何で叫鳥が居るんだ!」 悠貴達の担任、黒田が魔法を放ちながら悪態をつく。 叫鳥とは濃い紫色の身体で赤い目を持ち、不気味な顔をした鳥型の魔物のことである。 「さぁ、何でかしら?」 一方で落ち着いた雰囲気を漂わせる女性。 高崎栞【たかさきしおり】は優雅に佇んでいた。 「高崎先生も手伝って下さいよ!」 黙って見ているだけの高崎。 黒田は先輩の高崎に文句を言う。 「えぇ?後少しじゃない、細かいこと言わないのくろちん」 「く、くろちん…?」 上手くつかめない高崎の性格に黒田は困惑するが、何とか最後の叫鳥を消滅させた。
/395ページ

最初のコメントを投稿しよう!

634人が本棚に入れています
本棚に追加