断捨離

3/8
前へ
/13ページ
次へ
  気付くとボクは何処かの公園のベンチに座っていた。 ここは何処? ボクは誰? どうでもいいけど、とりあえず暇だから遊ぼう。 子供たちが楽しそうにサッカーをしているので、混ぜてもらうことにする。ルールは覚えているのでプレイに関する心配はいらない。 「お兄さんも仲間にいれてくれないかな?」 「んー? あ。こいつ、貧乏な家んとこの疫病神じゃね」 「塀にした落書きがバレた、とか?」 「バ、バカ」 「うわー、みんな逃げろー! こいつに触られたら疫病菌が付くぞー!」 一目散に逃げられてしまった。おちゃらけた風に逃げて、触られると疫病菌が付くって言うのはもしかしてアレなのかな? 鬼ごっこの亜種、みたいな。 そっか、そっか。 「待てー!」 独自にルールを改変して一人一人蹴っ飛ばしてやった。全員にタッチしたし今度はボクが逃げる番。 泣き喚いて追いかけてくる気配はなさそうだけど、逃げとくに越したことはない。 なんだかイライラする。きっとまたいらないものを持ってしまったんだろう。 また? うーん。 ポーイ!  
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加