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｢…言ってなかったけど、従兄弟の三成君だよ｣
｢そうなんだ…
ってやべ、遅刻…｣
｢い、急がないとね…｣
遅刻しそうになる二人は短い会話をしたあと急いで外に出る。
ふと慶次は思いついたのか半兵衛の自転車を庭から出した。
｢半兵衛、乗って!｣
｢え……?｣
慶次は急いでいるのもあるが、自分より身体の弱い半兵衛の事を気づかって自転車を出したらしい。
半兵衛は少しためらったが、恥ずかしそうに自転車に跨った。
そして慶次がペダルを力強くこぐと緩やかに自転車は動き出した
｢しっかり捕まってろよ…?｣
｢うん…｣
慶次は自転車をこぐスピードを上げる。
それに伴って半兵衛が腕に込める力を強くして抱きついているので、二人は暖かいまま目的地に着けたのだった。
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