藍斗な日常

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―――……放課後 俺は先輩の教室に向かった。 先輩の教室につくと 先輩はかばんを持って 窓側に立っていた。 『先輩!』 先輩が気づいて俺の元に歩いてきた。 そして学校を出て 歩きながら先輩と雑談。 『あ、藍斗くん 体育んとき見てたでしょ-』 『うん、見てたよ! 先輩めっちゃ足速かった』 『短距離だけだよ;』 『すごかったよ? しかも可愛かったし』 『か、可愛いは関係ないでしょ?』 『も-先輩ったらあんま可愛くしないで-? 男がみんな 惚れちゃうじゃん?』 ナイナイ、と手をブンブン振る先輩。 『少しは自覚して… と、先輩ん家ついちゃったね』 『あ、そうだね。 じゃあね、藍斗くん』 これでさよなら? 普通、彼女だったらさぁ… 彼女だったら…… 『ねぇ、先輩、キスしよ?』 『へ?』 軽くでいいから… 先輩とキスしたい… 先輩は戸惑っている。 もぅ……めんどくさいなぁ… 普通の女だったら簡単にキスさしてくれんのに。 『先輩、無理矢理するよ?』 『…え、あ、だめ…』 なんで? 『なんで…?』 俺が悲しそうにうつむくと 『…ぁ…っ…えと…』 明らかに先輩が焦る。 『あ、藍斗くん……?』 先輩が少し近づいてくる。 俺は顔をあげた。 その瞬間。 ――――………ちゅ… 先輩の唇が俺と重なる。 ………え……? いま…先輩が…俺に…? 『…じゃ、じゃあね!!』 先輩が顔を真っ赤にして走っていった。 .
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