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…
朝日がカーテンの隙間からさしこんで俺は目を開けた。
ふわぁ…眠い……
時間をみると
8時15分。
………。
『うわ!!やっべ!!!』
寝坊した!!
30分には先輩の乗るバスが学校近くにつく!
いそいでいかないと
先輩と一緒に登校できない!
俺は起きてからソッコーで
着替えて
ワックスをかばんに入れて
家をいそいででた。
――…めちゃくちゃ走ったら
なんとか間に合った。
バスから先輩が降りてくる。
先輩はいつも通り
サラサラした黒髪を少しゆらしながらきれいな眼で
俺を見た。
『おはよう、藍斗くん』
『お、おはよ…先輩…』
なぜか疲れている俺を先輩は不思議そうに見た。
『なんでそんなに疲れてるの?』
『えへへ…ちょっと寝坊しちゃって…』
先輩は少し笑って
俺の頭に手を伸ばした。
『寝癖…ついてる』
『え…!うそ!!』
俺があたふたして
髪を直そうとする手前で
先輩はかばんから
くしを出して
俺の髪をとかした。
鏡を渡されて見てみると
寝癖…直った…
まぁ、いつもみたいに
ワックスで毛先をはねさせてないからなんかぼっちゃんみたいになってるけど…
せっかく先輩が直してくれたんだし今日はこのままでいるか。
『よし、藍斗くんいこ?』
先輩が歩いていく。
『あ、先輩まってっ』
俺はあとを追いかけて
先輩の手を握った。
先輩は手をつなぐのは慣れたみたいでなにもいわなかった。
で、そのあと
先輩は2年だから
学校ついたらわかれた。
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