武器を手に

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 ◆ ◆ ◆ ◆  場所は変わって、“沈まぬ太陽”。  ギルドに戻ってきたオレ達は、その足で再び受付へと向かった。 「依頼完了の手続きをお願いします。Cランク、ガーゴイル2体の討伐です」  ジークの言葉を聞いた受付のお姉さんは、机の下をガサゴソとあさり、数時間前にオレ達が提出した書類を引っ張り出す。 「お待たせ致しました。それではこちらでカードの更新をお願い致します」  依頼を受注した時と同じように、全員カードを取り出して書類の上に翳す。カードの表面に『読み込み中』の文字が浮かび上がり、やがて『完了確認』へと文字が変わった。 「確認致しました。こちらが報酬になります。お疲れ様でした」  今回の報酬は現金。差し出されたそれをジークが受け取り、とりあえず2階へと足を運ぶ。  2階の内装は喫茶店に近い。基本的に1つのテーブルを挟んでイスが2つという形になっているため、3つのテーブルをくっ付けて6人掛けの席を作った。  まずは報酬の分配。学生にとっては貴重な小遣いだからな。6等分すれば随分減ってしまったが……。 「さて、これからどうする?」  分配を終え、次の話題はこの後の予定だ。思っていたより早く帰ってきたから、今は午後の4時頃。このまま寮に帰ってもいいんだが、どこかに寄り道してもいいだろう。オレとしては属性神達との話し合いがあるため、できれば遅くならないうちに帰りたい。  
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