武器を手に

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 ギルドから少し離れた十字路でジークとも別れ、オレとエレナは寮への道を進む。てっきりエレナもどこかに行くのかと思っていたが、聞けば、自分の部屋で済むことらしい。一体何をするつもりなんだか。 「クラッドの用事って何なの?」  目的地が一緒ってことでエレナも同じことを思ったんだろう。特に隠すことでもないため、その質問に口を開く。 「属性神と話す約束があるんだ。エレナは?」 「私も同じだよ。今からすごい緊張してる」  呆れたように笑うエレナの表情は強張っていると言えばそう見えなくもない。そりゃそうか。大天使が相手だもんな。  オレは初めて会ったのがあの3人だったからな……。  アビスはいいとして、他の2人は尊敬という言葉が似合わないヤツらだったし。  なんて、出会ってからの出来事を駆け足で思い返していた時、 「ねぇ、クラッド。属性神との話が終わってからでいいから、ちょっと時間もらえないかな?」  両手を合わせ、小さく首を傾げた拍子に肩に掛かっていた金髪が滑り落ちるという演出付きで、エレナに声を掛けられた。 「……いいけど、何で?」  一瞬言葉に詰まったものの、落ち着くために一拍置いて返事をすれば、エレナは困ったような表情を浮かべる。 「ミカエルがクラッドと話したいらしいの。内容まではちょっとわからないんだけど……」  
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