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もう1人のロボットは一見するとお手伝いロボットの様に見えるのだが、二本足型で腕組みをして立っていた。
「なぁ社長、今日のクレーンは誰がやるんだ?」
とアイアン=ジョウと同じタイプのアンドロイドがたずねた。
「あ~~っ、グレン今日は君がやってくれないか?」
と机の上の書類を見ながら適当に答えていると、間髪を入れずに
「何かを待っているね、脈拍と呼吸それと体温のパターンが時々乱れているよ」
という言葉を制するように
「パルス、人の気持ちを覗くんじゃないぞ!」
と、やはり書類を見ながら静かに話した。
「いつまで待っているんだ?サッサと仕事をしようぜ!」
痺れを切らせた格闘家タイプのアンドロイドが立ち上がった。
「頼むよ~四郎~っ、もぅ少しだけ待ってくれよ~」
と一生のお願いと言わんばかりに頼み込んでいると、外から
「お~~い、居るのか?居るなら返事しろ~」
と呼ぶ声が聞こえて来た。
「早く入って来いよ~、カギ開いているぞ」
デロスは持っていた書類を机に置きながら外に声を返した。
「じゃあ入るぞ」
と時代遅れのパソコンを片手に入って来た人物は、夢の中に出てきたバット警部補であった。
「遅いぞ」
とデロスが睨むと、バット警部補は「フン」と鼻で笑って
「俺だって暇じゃないからな、遅刻もするさ」
と話をしながらノートパソコンを開き、電源を入れた。
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