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出動
「まずは、自己紹介から始めようか、俺の名前はバット、バット=ライアン警部補だ。今日なぜ俺がここに来たかと言うと……、実は」
と言いながら口の周りを右手で撫で回す仕草をしながら
「実は…、俺の仕事を手伝ってもらいたいんだ」
デロスは何も言わずに建物の中にいる全ての者達のリアクションを見ているだけだった。
「一つ質問して良いか?」
アイアン=ジョウが少しだけ右手を上げて声を出した。
「いいとも、何だね?」
バットはアイアン=ジョウを見て作り笑いをしてみせた。
「あんたとは初めてだから聞いておきたいんだが、職業は何をしているんだい?」
アイアン=ジョウもバットと同じように作り笑いをしながら質問をした。
「お~っと、すまん、そぉだったなぁ。俺の職業は刑事で、警部補をしているんだ」
「でっ、何の用だ?」
バットの言葉が終わらない内に一番奥で仁王立ちしていた大きなアンドロイドが重い口を開けた。
「今から話す」
バツが悪そうにバットがそのアンドロイドを見ながらデロスに
「何なんだあのデカい奴は?あんな奴が居るなんて言ってなかったろ?」
と小声で問いかけた。
「あ~~っ、アイツは一週間前にリペアしたからね~。まだシンマイなんだが、敵に回すとかなり怖い存在だぞぉ~っ。名前はビッグ=クラッシャーだ」
自慢気に紹介しているデロスの顔を見ながら
「フン!どうせ図体と怪力しかとりえの無いヤツなんだろ?」
とバットが鼻で笑って見せるとデロスがビッグ=クラッシャーに大きなガラスの灰皿を「ヒョイ」と投げた。ビッグ=クラッシャーの右手の人差し指が灰皿に触れた瞬間、まるで粉雪が舞い散る様に消えた。
「コイツの両手にはちょっとした仕掛けがあってね~、触る物を微粒子まで粉砕する事が出来る俺の秘密兵器なんだよ。」
「ニカッ」としながら更に自慢気な表情をして笑ってみせるデロスを無視し、バットは写真の入っているソフトを立ち上げ仕事の説明を始めた。
「今日俺が君達にお願いしたい事とは、このアンドロイドを見張って貰いたいと言う事なんだ」
と男性型のアンドロイドの写真を見せた。
「どぉ見ても普通の平和なアンドロイドだよね~」
グレンが下らなさそうにパソコンの画面を見て話した。
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