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序章~悪魔な天使~
「主よ」
「なんだよ…」
「妾は喉が渇いた。何か飲み物をくれぬか?」
「飲み物ならそこの冷蔵庫に入ってるぜ」
「ム……この姿はまだ慣れぬ故、四肢が言うことを聞かぬ。さ、わかったであろう?早く飲み物を」
「早く慣らすためにも、動いた方がいいんじゃないのか?」
「それもそうか…ところで主よ」
「な、なんだよ…」
「妾がこの様な姿に成り下がった原因はなんであったかのう?」
「あ、あれは不可抗力だ!俺は望んでは」
「いない…か?嘘を吐くでない小わっぱが。妾が主の呼び掛けによって現れた事は話したであろうに」
「…………」
「ささ、わかったなら飲み物を」
「ん」
「うむ。ご苦労…はて?これは?」
「見てわからないか?青汁だよ青汁」
「なっ…ぬ、主よ!」
「飲み物には変わりないだろ?」
「ぐぬぬ…」
さて、さっきから何一人言を言っている?と思う人はいるだろうか?
いるのであればお前は正常の人間だ。恥じる事はない。
俺も正常さには自身があったのだが、数日前のとある出来事により、今まで培ってきた“正常”をぶち壊される事になった訳なのだ。
後悔してるか、と聞かれたら、YESと答えられないところ、俺も元より正常人間ではなかったのかもしれない…
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