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「俺と相模はクラスメイトです…だから傍にいたいって願いは叶いそうです」
「羨ましいな」
草野は水沼先輩にも相模と関わらせてあげたいと感じていた。
それができる方法が一つある。
「そしてルームメイトでもあります。ただ引っ越しはまだです」
なにを言いたいのか孝にはすぐに分かった。
「…俺と変わってくれないか?」
真顔の孝に草野は微笑う。
「俺はかまいません。ただし、相模は自分で説得してくださいね?」
───ってやり取りが合った結果なんだよ」
一通り聞いて肩が震えている。
勿論怒りでだ。
なんだよその勝手な期待!!普通とか、都合がいいとか、見下したかと思えば『オカン』って!!!?
なにもかも勝手で理解できない!!
…それがこいつらの普通なんて…哀れすぎる。
顔もいいし、頭もいいだろうし、金も持ってんのに、人として貧しい。
それを自覚していて、縋りつかれても俺なんかに何か出来る訳ないだろ?
おまえらが言っているとおり、俺は只の普通の人なんだ。
人を癒す力なんて持っちゃいない。
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