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そうやって草野と話していたら教室のドアが開きシーンとなる。
しばらくすれば逆に、騒然としだした。
先生かな?と、目をやった俺たちもビックリした。
「…男子校…だよな?」
草野の呟きに頷くが、自分でも自信がない程、入ってきたそいつは女の子みたいに可愛かった。
色白で黒い髪はサラサラとしていて、なにより顔。
大きい目と、くっきりした二重。
学校の外で会ったら男とは思わない。
マジにアイドルより可愛い。
でもそいつは周りの不躾な視線にも気付いてないようだった。
「草野、あんま見ないでやろう」
顔の向きを戻し、まだ凝視している草野の目線も諫める。
「あいつ、辛そうだ…そっと…」
「おーい!お前」
って!
今、そっとしてやろうなと言い掛けたの気付いたよな?
気付いてそれかよ!
って!俺たちまで注目されてるしっ!!
「?」
その子は声を掛けられたことでやっと思考が現実に戻ったようだ、焦点のあった目で此方を見ていた。
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