1531人が本棚に入れています
本棚に追加
/205ページ
これ以上からかわれるのはごめんだと反対向いて続きを食べていると、チャイムが鳴った。
「誰だ?」
「さぁ?」
肩をすくめて食事を再開する。
お互い人と会う約束なんてしてないようだ。
俺は食事中なので、孝が出る。
「病院行くぞ」
聞こえてきた声は芳澤先輩のようだった。
それにしても病院って…怪我でもしてるのか?
いけないとは思いつつ、カップを持ったまま廊下に移動し聞き耳を立ててしまった。
「…久臣、せっかくの休みだろ?」
孝が返した言葉は遠慮が含まれていた。
「俺が優ちゃんに会いたいんだ。お前は護衛で着いてくればいい」
命令口調なのに、優しい声色。
「…わりぃ」
お、孝が折れた。
優チャンが誰かは知らないが…入院でもしてるのかな?孝の知り合い…だよな?
―――女の子かな?
最初のコメントを投稿しよう!