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あの二人、主人と護衛というより仲いいよな。
でも、親友というにはお互いに気を遣ってい過ぎな気もする。
まぁ、大事にしあってるけどさ。
もっと普通に言い合えばいいのに。
遠慮し合ってはたから見るほうがもどかしいわ。
二人とも素直に言えない、なにかしらのわだかまりみたいなもんがあるのかな?
孝が草野に当たった理由がここら辺にあるのかな?
「帰ってきたら聞いてやるか」
一時間もすると孝は帰ってきた。
表情が穏やかになっている気がして、いい事があったんだろうとすぐに悟った。
「おかえり」
コーヒーを淹れて出してやる、もちろんインスタントだ。
「サンキュ」
受け取って孝が飲んで一息ついたところを確認して切り出す。
「お前と芳澤先輩は今のままでいいのか?」
本当は聞きたいことは他にもあった。
今日は何をしに行ったのか、誰に会ったのか。
でも―――
余計なお世話…しちゃうんだよな。
俺の質問に、孝は苦笑していた。
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