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っていうか、さっきから、あんたとかその子とか名前が分かんないから、変な感じだ。
「俺は相模でこいつ草野」
聞くにはまず名乗らなきゃな。
指を差しながら紹介する。
その意図はすぐに伝わり、その子は幾分かスッキリした表情で微笑んだ。
「日高見 恭哉-ひだかみ きょうや-です」
顔は可愛くても、名前は女らしくないんですね。
羨ましいです。
変なトコで悔しがってしまう俺なのだった。
自己紹介を終えてすぐに先生がやってきた。
先生も男だ…。
もう、潤いをどこで求めればいいか悲しくなるな。
さっそく明日からの時間割りが配られる。
…HR前に授業がある…。
放課後であるはずの時間にも科目が書かれてる。
進学校の実態にテンションががた落ちした。
そんな俺を置き去りに、連絡事項や手続きが終わる。
皆、荷物をまとめると教室を出ていっている。
このままいても仕方ない。
…俺も帰るか。
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