伏線回収

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ごろごろ… ごろん…… ぽすっ! 「…ダメだ」 寝るどころか目が冴えてきた。 ココアでも飲もうかな。 いったん起き上がり、キッチンへ向かう。 牛乳を鍋で温めて、ココアの粉に注ぐ。 「あつ…」 両手でマグカップを包み、ふーっ息を拭きかけて冷まし一口含む。 甘さに、ホッとする。 孝が夜いないのはいつものことだったのに、知ってしまうとソワソワと落ち着かない。 だって、俺の身近に『狙われる』なんてない。 そんなのが当たり前な世界なんて関係ないと思っていたのに。 孝はそこにいる。 あいつは…受け入れてるけど、自分が普通じゃなくなることがいやなんだ。 だから、俺に関わってくる。 普通と一緒にいることで、自分も普通だって暗示をかけるように…縋ってんだ。 …重いな。 この学校舐めてた。 みんなが抱えているものを軽く見てた。 俺にどうこうできるレベルじゃねーだろ? 草野も日高見もきっと俺が想像できるより上のものを抱えてるんだろう。 安請け合いするんじゃなかった。 今からでもちゃんと話してみようか? ガッカリさせても、期待させちゃいけない。 勝手に期待してろ!って思ってたけど、あまりに重すぎんだよ。 救いがないだろ。
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