決闘開始

24/24
372人が本棚に入れています
本棚に追加
/394ページ
遊一「ふぅ、なんとか勝てたか…」 俺はデュエルが終わってほっと一息つく。そしてようやく周りの様子に目を配る余裕がでてきた。 だが、俺が周りを見るとそこにはサチを除いて誰もいなかった。 遊一「あれ!? なんでこんなに閑散としてるんだ?」 一般に野外デュエルでも多くの観客が集まるもんだ。 それに加えて今回は既に野次馬が出来ていた。 そこを考慮すれば今の状況は異様としかいいようがない。 サチ「みんなトイレに駆け込んで行ったわよ。 ガーゼットの召喚シーンがあまりにグロかったせいよ。」 サチが俺の疑問に答えるように教えてくれる。そういえば若干サチの顔も青い。 サチ「まあ、そんなことはどうでもいいわ。 五里(ゴリ)に勝つなんてあんたなかなか強いじゃない!! それに武藤 遊戯の子供なんだって?あんたみたいな奴はうちの部に大歓迎よ!! っと、勝手に話進めちゃだめよね。 改めて武藤 遊一、あなたにうちのチーム イノセントに入ってもらいたいの。」 再びサチは俺に問う。今度はさっきのような泣き落としじゃない。真摯な目で俺を見つめてくる。 俺もその目を見つめかえす。 目は口ほどにものを言うと言うけど、それは本当みたいだ。 サチの瞳からは確固たる決意が窺える。 そして俺にはそれに応える方法がある。なら、俺のとる行動はただひとつだ。 俺は黙って手を差し出す。 そしてサチも黙ってその手を握りかえす。 遊一「よろしくな。」 サチ「ええ」 こうして俺の新しい街での学園生活は始まった。 ゴリ「俺空気… まあ、いいが。だいたい今回の話は乗り気じゃなかったんだ。 あの人からの命令じゃなかったらこんなことしないってのに… まあ、報告だけはしておくか」 第2章おわり
/394ページ

最初のコメントを投稿しよう!