チーム・イノセント

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ソウヤ「ええと、僕の名前は神道 宗也(しんど う そうや)です。 今年入学したばかりの1年生です。」 ソウヤはペコリと頭を下げて自己紹介をして くれる。 というか、あれだけ頭を撫でていたのに癖毛 はいまだにピョコンと立っている。あの絹の ようななめらかな手触りからは想像できない ような頑固さだ。 遊一「俺は武藤 遊一(むとう ゆういち)。 今日引っ越してきたばっかりで、明日からこ の学校に通う2年生だ。」 お互い自己紹介をすまし、握手する。俺はソ ウヤに合わせるために少し屈まなければなら ないけどな。 それを見計らってサチが部室の奥からデュエ ルディスクを1つ持って近づいてくる。 サチ「じゃあ、自己紹介もすんだようだし…」 遊一「ちょっと待てよ。 俺はまだサチの自己紹介を聞いてないぞ。」 サチ「えっ、ああ!そういえばしてなかったわ ね。 私は杉山 幸(すぎやま さち)。 2年生よ。 さて、自己紹介も終わったし、この部流の挨 拶を始めるわよ。」 遊一「この部流の挨拶?」 ソウヤ「デュエルですよ! 新入部員はまず始めに部員全員とデュエルす ることになってるんです。」 遊一「部員全員と!? 部員全員って何人いるんだよ?」 あまりに多いと大変だと思って若干焦りなが ら聞く。 サチ「これで全員よ」 サチは恥ずかしがるのとは逆に胸を張って答 える。 その胸はまな板なみにぺったんこなんだが な。 そういえば部員がすくなくて廃部をかけて さっきデュエルしたばっかりだったなと頭を 巡らせていると、ソウヤが俺の服の袖をちょ いちょいと引いてくる。 ソウヤ「僕、遊一先輩と先にデュエルしたいで す!」 突然のデュエルの申し込みだが、ここのルー ルでどっちみちデュエルしなければならない し、それにデュエリストなら挑まれたデュエ ルは断れないからな。 遊一「ああ、いいぜ!」 俺が承諾すると、ソウヤは自分のデュエル ディスクをとってきて、奥の広い、デュエル 場のようなところに移動する。 俺も同じように移動し、ディスクを構える。 遊一&ソウヤ「「デュエル!!」」
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