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―数日後。 服役中に指揮官を殴ったとして、死刑判決が出たモトチカ。 ついに実行の日が来た。 「…言い残すことはあるか」 娘の父親―指揮官が彼に問うた。 「彼女…名前だけでも知りたかったぜ」 「そうか…娘はもう逝ってしまった。言い残した言葉は『本当にこれが最後なら、行かせてくれ…あやつの元に…』だ」 「そうか…へへっ…俺様も会いたかったぜ…」 ゴーン…ゴーン…ゴーン… 始まりとも、終わりとも、何とも言えない鐘が鳴った。 その鐘の音と共に、彼の命も終わりを告げた。
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