精霊さんと宝石さん(2)

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「…………」 「なぁ…カゲツ… 何で隠れなきゃいけないんだ?」 「話せば長いんだよ。なぁカゲツ」 俺様達は今、灯りがない路地裏に隠れている その理由は後々説明するからと言って今に至ると言う訳だ 「……………鬼ごっこ、だ」 「………へ???」 ボソリと何時もの調子でカゲツが言う <鬼ごっこ> 確かに鬼ごっことも言える。クロスはその返答に腑抜けた声を発してカゲツを見ていた で、その視線に気付いたカゲツがまた口を開いた 「捕まれば終わり、だ。 ……………………………クロスは知らない、の…か?」 「いやいや知ってるから!!」 「……………声」 「Σあ!?す、すまない」 ついつい大声を出してしまったクロスが自分で自分の口を塞いで謝った まぁ、無理も無いだろうが いきなり家から連れ出されてこんな所で隠れているんだし 痺れを切らした俺様はクロスに耳打ちをして、説明してやった 「(あのな、コレはゲームだ。 ルールは簡単。三人一組でチームをつくってだな鬼チームを決める)」 「(それが今の私達三人か?)」 「(そうだ。で、通常のカゲツが言っていた鬼ごっこは鬼が追い掛けるがこのゲームは逆なんだ。鬼退治って訳だ)」 「(成る程な)」 俺様の説明に納得したのかコクコクと頷き返した 「(で、鬼チームの中で大将を決める。その大将がひんし状態になったらその時点でゲーム終了。俺様達の負けだ、でも日が昇った時まで逃げ切れたら俺様達の勝ちだ)」 「(だから夜にか……??)」 暫くクロスが考え込み、俺様を見て疑問があるのか眉間にシワを寄せた 「(………大将って誰だ?)」 「クロス、だ……」 「Σええぇえッ!?」 「ばっ、声でけぇよ!!!」 慌てながら発言するクロス クロスには悪いけど、クロスを大将に指名したのは俺様じゃなくてカゲツだ
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