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ドアを開け、中へ足を踏み入れれば、私たちは暗闇に包まれた。
何も見えないわ…;;
そんなことを思っていると、冷たい冷気に触れ、肌寒さを感じた。
その時、ザァァッと冷たい強風が吹き、私は咄嗟に目を瞑った。
すると今度は風の音も聞こえず、ただ冷たい冷気だけを感じていた。
「Look here!!」
(ちょっと見ろよ!)
レオルドの声が聞こえ、私はゆっくりと目を開けた。
「What??………How nice!!」
(何?………っすてき!)
エミリアはレオルドが指差した空を見上げた。
そこには綺麗な月とたくさんの星が輝いていた。
平成なら(都会)…こんなに綺麗な月も、無数ある輝く星も見る事はできないだろう。
『綺麗だよなぁ…俺、こんな月と星、初めて見た』
『私もよ…あ…』
『いきなりなんだよ?』
『私たち普通に英語で会話してないかしら?』
『あ……』
『ここは幕末だから英語は駄目よね;;』
『何で?てか、別にいいんじゃね?誰もいねぇし』
レオルドは相変わらず呑気だった。
『幕末は異人…外人にけっこう厳しいのよ。色々とね…ただでさえ私たちの瞳は青で髪も金色…日本人には到底見えない容姿なんだから。捕まったら厄介よ…;;まぁ、この金髪と青の目をカツラやカラコンで隠す気は更々ないけど♪それにもし捕まっても、逃げれる自信があるわ♪……多分』
『最後の多分って何だよ…;;』
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