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『まぁ…気にしないで。あと、何かあれば日本語喋りなさい。いいわね?』
『わぁってるよ…』
『さて、行きましょうか』
エミリアはそう言って歩き出した。
『はぁ?待てよ!何処に行くんだ?!』
『決まっているでしょう?町に行くのよ。京の町の見回りよ』
『だって此処が幕末の京なんだろ?』
『えぇ、そうよ。だけどここには人は住んでいないわ。恐らくここは、京の山…』
周りは草木しか生えていない。
『………ここに人がいるんじゃねぇの?』
『貴方何を言ってるの?こんな山に人が何処に住むって言うのかしら…?』
『野宿…みたいな?』
『貴方馬鹿ね。あぁ、我が弟ながら情けない…』
『はぁ?!だいたい弟、弟って言うけど、俺らは双子だ!弟も姉もねぇ!』
『だけど事実上、私が姉で貴方が弟よ?』
『ケッ…そんなこたぁ知るか。とにかくエミリアには』
『あっ、言い忘れてたけど、ここで名乗る時は、レオルドじゃなくて玲央【レオ】よ。ちなみに私は、エミリアじゃなくて愛美莉【エミリ】ね。分かったかしら?』
エミリア…愛美莉は、レオルド…玲央の言葉を遮って話をした。
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