第一章

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『ったく、何でいつもあんなに急なのよ!!??』 重い買い物袋を両手に抱え帰り道を歩く。 ずっしりと腕に負荷がかかる。滑り落ちそうになる袋を持ち直し、家へと急いだ。 事の始まりは 数時間前に遡る――――― ××××××××××× 「遥ーーーー????」 『何ー?????』 階下から自分を呼ぶ母親の奈緒の声がするので降りてみれば 『………何その格好。』 両親は半袖のアロハシャツに身を包み可愛い愛弟の煉にいたってはノースリーブ。 ちなみに今は真冬である。 数年前に引っ越ししてきた一戸建ての家の庭には一昨日降った雪がこんもり積もっている。 確か数年に一度の寒波が来ているとかなんだとか。 弟と雪だるまを製作し一日にして奈緒に破壊されたのはまだ記憶に新しい。
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