第一章

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『…………ついに頭がやられた??この頃寒かったし。』 「違うわよーー!!!!!」 ぷうっと奈緒が顔を膨らませる。 可愛い仕草だが、する人によっては人を萌死にさせるか悪寒を走らせるか。 奈緒は後者だった。 鳥肌たった腕を擦れば弟の煉(レン)が満面の笑みを浮かべる。 「こあらやかんがるーに会ってくるーー!!!!!!」 コアラ……?? カンガルー……?? 動物園にでも行くのか…?? でも此処ら辺にコアラやカンガルーがいる動物園は無いはずだ。 「と言う事で、オーストラリア行ってくるから。」 奈緒の爆弾発言は私の予想を遥か五万キロはゆうに越えていた。 『…………は??え…ぇえぇええぇぇええぇぇえぇええぇ!!!!!!!!!!!!』 「うるさいぞ遥。」 『これが黙っていられるかああぁあぁっ!!!!!!!!!!!!!』 父の昂(コウ)にたしなめられるが今はそんなこと言ってられない。
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