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「…じゃあ、どうやって俺は幻想郷に来れたんですか…?」
緊張しているためか声が少し震える。
「…さっきも言ったように、この幻想郷は忘れ去られたあらゆるものを受け入れる。」
「例えば妖怪、多分哉の世界でもまだ知っている人はかなりいると思うが、実際に"いた"と考える者はそういないはずだ」
「…まぁ、確かにそうですね…。おとぎ話とか空想とかそんな扱いですね。」
「"妖怪が存在する"この事実を人々は年月が過ぎていくことにより忘れ去ってしまった…。」
「…なんとなく分かりました。で、俺はどういった過程で忘れ去られたんでしょうか…」
「それについてはこの人が教えてくれるそうだ」
慧音さんは障子を閉め(なぜさっき開けたし)何もない空間に指を指す。
「え??」
その先を見るがなにも見えない。いや、見えないではなく何もないと言ったほうがいいのだろうか。
「なにも……え…!?」
突如空間に一本の切れ目が入り、くぱぁと穴が空いた。
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