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哉の朝食と弁当を作り終えた私は、仕事の準備をし、家を出る。
今日も変わらない毎日を過ごすはずだった。
しかし-…
「ちょっと、太田君この書類、ここの計算が違うわよ」
「あ、申し訳ございません矢崎部長」
いつも通り、ミスをした部下を叱り、時間が経つのもあっという間と感じられる忙しい毎日。
部長という中間管理職は大変という一言では表せない忙しさだが私は満足していた。
しかし、私にとって充実していたこの日々はこの後の一本の電話によって崩される…。
「○○警察ですが、お宅の息子さんが、トラックに跳ねられ、意識不明のまま○×病院に運ばれ-…」
頭が真っ白になりこの後の言葉は覚えていない。
-幻想郷 慧音宅-
「…俺が…死んだ…?」
「死んだ、と言うより…仮死状態?まぁ死にかけで意識不明の状態なのよ貴方は。」
扇子で口元を隠し俺に指を指す。
「え、でもそれと俺の幻想入りの関係は…」
そういいかけ、俺はハッと気づく。
「まさか…」
「気づいたようね、医師の話によれば、貴方は助かる希望がないそうよ」
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