二人の敬ちゃん

ボランティア？

　その日の晩、敬太郎が寝付いた後、パパはママに聞きました。
「こっちに引っ越して来て、もう二ヶ月も経つけれど、敬太郎の様子はどう？」
「新しい学校には、大分慣れたようよ。昨日も先生からお手紙を頂いたわ。元気に仲良くやっていますよって。気になることと言えば、ボランティアの事くらいかしら」
「ボランティア？」
　ママはパパに、ボランティアの事を詳しく話しました。聞き終えたパパは
「何でそんな事をしているんだろう？」
　と、呟くように言った後、こんな事を言いました。
「そう言えば、さっき一緒にお風呂に入った時に、気になった事が一つあるんだ。『パパはこんな遊びを知っている？』って剣玉や竹とんぼ、ケンケンパ、メンコ、ベーゴマの事を聞くんだよ。これってみんな、昔からの子供の遊びだろ。随分と古い遊びが流行っているんだなって、思ったんだ。それとボランティアは何か関係ないかな？」
「どうかしら？とにかく気を付けて様子をみるわ。」