『蒼氓』―ホームレス編―

14/43
前へ
/43ページ
次へ
    ―『PM12:04』― …男は…<釣り人>の好意により助かった…。 男は、<釣り人>に、質問した…。 「アンタは…何故…助けてくれたんだ…」 <釣り人>は…答えた…。 「理由なんか無い…ただ…お前が…溺れていたからな…」 男は…理解できなかった…何故なら…男は…人を…想いやった…事など…無かった…からだ…。 <釣り人>が、続ける…。 「お前に、何があるかは…知らねぇが…命は、粗末にするな…と、言う事だな…」 男は…初めて…人に…心から…感謝した…。 <釣り人>が、一言、言った…。 「今日、一晩だけ…面倒…見てやる…」 …男は…驚き…(!) 「どうして…其処まで…」 <釣り人>は…。 「勘違いするな、一晩だけだ…」 男は…素直に…好意を受け入れた…。     ―『AM7:00』― 男は…お世話になった…<釣り人>に、一礼して…その場を…跡にした…。 男は…思う…。 (生き方を…内面から…全て…変えていこう…) …男は…これを…きっかけに…決意した…。 そして…男は…覚悟を決めた…。 「俺は、悪い事は…していない…なんで…逃げ回らなくちゃいけないんだ…よし!街に戻ろう…」 そして…街に戻ると…なんだか…騒がしかった…。 男が…騒がしい方向に…向かうと…野次馬が…群れていた…! 男は…野次馬の一人に…話の流れを…聞いた…。 野次馬が…答える…。 「ホームレスの連中が、一斉に…摘発されたみたいだ…」 なんと…<白髭>達が…捕まったらしい…男は…無実の罪で捕まらず…ホッと…して…安心した…。 しかし…野次馬が…続ける… 「だが…主犯の<白髭>の男が…逃亡中なんだってよ…」 男は…それを聴いて…愕然と…項垂れた…。 (なんだって…<白髭>は…逮捕されていない…!) 男の…頭の中で…錯綜していた…。 (<白髭>は…この街の…何処かに…隠れて…いるのか…) 男は…遠くから…<白髭>達の…河川敷に…探りを入れた…。 しかし…もう…何も無く…撤去された…跡だった…。 すると…背後から…声が…。 「おゥ~い!<白髭>の仲間が!いるど!」 男は、いきなり、抑え付けられた! 男は、叫ぶ! 「何!しやがる」 「お前が!<白髭>の手先なのは…知っとんど!」 男は…抵抗する… 「ちっ、違う!」 すると…目の前に…以前…忠告してくれた…ホームレスと<体臭>が…いた…。 男は…最初…誰だか?解らなかったが…<揉み上げ>で…思い出した…。 「あァ…あん時の…アンちゃんか?…おい…放してやれ!」 男の…誤解がとれ…解放された…。
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加