『蒼氓』―ホームレス編―

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    ―『PM4:34』― 男達が…目撃した…<薄ら禿げ>は…女子高生と…何かやり取りを…していた…。 それを…見た…男は…呟いた…。 「<薄ら禿げ>の…ヤツ…何を…ヤッテるんだ…」 …それを…確認した…<体臭>が答える…。 「…あれは…薬物を…勧めているんだ…多分…逃走資金が…目的だろう…」 男は!驚き! 「ナンダって!」 <体臭>が続ける…。 「ソレだけじゃない…最初は…格安で売り捌く…アノ娘達が…お金を払え無くなると…」 男は、(ゴクッ)唾を…飲み込みながら…。 「なると…どうなる?」 <体臭>が続ける…。 「<薄ら禿げ>は…アノ娘達の…身体を弄び…他のヤクザ達や男達に…斡旋するんだ……挙げ句の果ては…風俗業界に売り飛ばす……アノ娘達は…身心共に…ボロボロに…なるよ…」 <体臭>が…悲しく語り終えた…。 男は、咄嗟に…叫ぶ! 「なんて、ヤツ等だ…!」 <体臭>が言う…。 「…ケド…<薄ら禿げ>が…残っていると…言う事は…<白髭>は…この街に…いる…と、言う事だ!」 男は!<薄ら禿げ>を捕まえる為に…飛び出そうと!…すると…。 <体臭>が制止する…。 「<薄ら禿げ>は…とても、キレル男で…油断は禁物だよ!一度、戻り…皆と…相談しよう…」 男は、怒鳴る! 「そんな!時間は無い…!」 <体臭>が止める! 「言った…ハズだよ…焦りは…禁物だと…」 男は…高ぶった感情を抑え…冷静になると…意見に従った…。 そして、一度戻り…皆で…会議を…行なったのだ…。 「やはり…歓楽街を中心に活動してたかァ…しかし…このままじゃ…まじィ~な…」 と、<揉み上げ>が切り出した…。 そして…重い…沈黙が…続く…。 沈黙の中から…ホームレス達は…人生経験…史上初の…挑戦と戦いの…幕があがる…。 そして…まだ…男は…気が付いて…いなかった…この…状況下で…男の魂に…眠る…人間の…正しい…本能が…呼び起こされよう…と…している事に…。
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