- 3 -

8/22
前へ
/33ページ
次へ
「えぇーっ!? この流れでソレきくの?」 「……はぁ」 信じられないと言わんばかりの潤の表情に、緋色が頭を抱えた。 そんな二人の反応に戸惑いつつ、それでも知りたくて言葉を探す。 「だって、その……ごめん」 「分かってたらそんなに悩まないよね?」 緋色は俺の肩を抱いて、仕方ないなぁと苦笑した。 「でも、僕は教えてあげられないよ? 睦の気持ちは本人から聞くか、悠が自分で気付かなきゃ! ね?」 「そう、だな……」 励ますように微笑む緋色に、なんとか笑顔を返した。 うん、そうだよな? 他の誰かに聞いたんじゃフェアじゃない。 「頑張ってみるよ」 「うん! 悠なら大丈夫だから」 なんとか笑顔で前向きな言葉を伝えると、緋色は『ファイティン』と拳を突き出す。 それにコツンと拳を合わせるとクスリと笑う親友のおかげで、なんだか頑張れそうな気がした。 ・
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46人が本棚に入れています
本棚に追加