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「うはは~。悠にぃが気付くのは難しいかもだけどねぇ?」
じゅ、潤?
たまにな?
たまぁぁぁに、お前の無邪気な言葉が一番堪えるって知ってるか?
いや、知ってても気にしないか……。
「もう、潤ちゃん!」
「だって、睦ってツンデレじゃん! 悠にぃヘタレだし」
「まぁ、ね?」
ヘ、ヘタレ!?。
緋色、否定しないのか?
いや、むしろ否定してくれ!
マジで凹む……ってアレ?
潤、いま『つんでれ』って言った?
「なぁ?『つんでれ』ってなんだ?」
「「はぁぁ?」」
二人の驚きを通り越して呆れが滲みまくったユニゾンに、思わず後退りしそうにった。
それを許さないようにガッシリ胸ぐらを掴んだのは、緋色。
「ちょっと待ってっ! じゃ、もしかして僕のアドバイスの意味わかってなかったの?」
「いや、その……」
「……わかってなかったわけね」
「ご、ごめん」
「ちょお無意味じゃぁぁん!」
脱力したように額を俺の胸元に押し付けて緋色は唸った。
「まぁまぁ、悠にぃの天然は今に始まったコトじゃないし?」
「そうだけど……」
宥めるように緋色の肩を叩いた潤はさらりと痛いことを呟いた。
何気に毒舌なときがあるよな、この二人。
無意識だろうと分かるから尚更クルものがある。
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