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「玲衣ちゃん、ごめんね。」
「こんな大事になったのは私が勝負を持ちかけたからだから、あまり責めないであげて?」
「その勝負も、この物分かりの悪い頑固者のせいなのは分かってるから。」
夏川さんに対してピリピリしてた態度が嘘のように軟化してる。
「勝負しないと気持ちがすまない質だもんね、お兄ちゃんは。玲衣ちゃんは悪くないよ。それに勝負を許したのは直也だもんね?」
真由の睨んだ先には部長。呼び捨て?
「直也って部長さんだったの?」
「あれ、名前知らなかった?」
それぞれの疑問が全く噛み合ってない気がする。
「えっと‥2人はいつから仲良く?」
「え?あー‥」
夏川さんが言いずらそうにしてるのを見て、真由が繋ぐ。
「うちの兄が玲衣ちゃんにつきまとい始めて、少ししてから。」
「真由ちゃんが怒鳴りに来たんだよね。"静也君のことはどうしたの?"って。」
「詳しく事情聞いて、色々話す内になんか息が合っちゃって。私も相談にのってもらったりしたし。」
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